【観劇】舞台『地獄楽』【ジャンプの異色ファンタジー】
舞台『地獄楽』観劇しました。
原作は読んでましたが、そもそもアニメ化できる?って内容なのにまさか先に舞台化するとは……。
しかも『青の炎』でたいへん独創性のある演出で印象的だった加古臨王さんが演出だと!?観るしかねえ!!
※ストーリーにはそこまで触れていませんが一部ネタバレ注意です。
公式サイトはこちら↓
上演時間
約2時間15分(休憩無し)。
原作にはキリがいいシーンが無いです笑 いったいどこで終わるのか、無理やり最後まで行くのかと思いきや6巻の真ん中あたりまででした。原作は全13巻なのでちょうど真ん中でぶっつり切った感じ。後半やってくれますかね?期待です✨
原作との違い
人もストーリーもだいぶ端折っています。
- 死罪人の数
- 天仙様の個人名
- メイの正体と役割
- タオの修行である導引・胎息・守一・周天・房中術
房中術については触れないだろうなあと思ってましたが案の定。残酷さは増しますが、より人を選ぶ作品になってしまうので避けたのでしょう。(それでも気になる方は原作にて)
忍びの術は文字でスクリーンに出ますし、世界観はじゅうぶんに表現されています。これ以上情報を入れると観る側が「???」になってしまうので、ちょうど良い端折り具合かなと思いました。
演出
めちゃくちゃ客席使います。まず死罪人達が島に行くシーンで、魚や仏像の被り物をした不気味な集団が花びらを撒いたり蝶を揺らしながら練り歩きます。(劇団四季のライオンキングでアンサンブルが蝶がパタパタする演出を超不気味にした感じ)天仙様や他のキャストも歩いたり殺陣をしたりしていました。
三味線と琴は生演奏で、三味線の方は島のシーンで舞台上から客席の前方下手にある台に移動します。
大きめの化け物や忍術はプロジェクションマッピング多様です。特に忍術はちゃんと名称が文字で出ていました。原作を読んでいても口語だけじゃ難しいですもんね。
そして天仙様の表現が独特です。全員が同じ容姿ということで高橋健介くん1人が演じていますが、①アンサンブルが6人+高橋健介くん本人がいるパターン、②高橋健介くんが直接1人の天仙様を演じる2パターンがあります。後者は主に戦闘シーンです。どちらの場合でも声は全て健介くんです。
キャスト別の感想
画眉丸(木津つばさ)
なんでしょうねこの……づっつーの天性の主役感というか……役作りと演技力がとにかくすごいんですよ。殺しに何も感じない「がらんどう」な一面と妻に会いたい人間味を両方演じなければならないし、アクションもめちゃくちゃ動く上に忍法の技数も多い。それを全てこなすのが彼です。アクションなんて舞台の端から端まで滑り込むんですから全く目が離せないですね。
山田浅ェ門 佐切(白本彩奈)
原作イメージより可愛らしい高めの声だなあと思いきや、殺陣の鋭さの恐ろしさ……。殺陣の経験が少ない5名が稽古に先行して殺陣訓練を行ったそうですが、白本さんもそうでしたよね?冒頭の画眉丸とのガチ戦闘凄すぎません!?今回のキャストは殺陣が本当に凄いんです。
亜左 弔兵衛(松島勇之介)
声がデカい!!!!!!!!(褒めてます)稽古場でも皆さん思ってたみたいで笑
顔も二枚目だし一貫して弟を守るその漢気に惚れそうです。植物化して枝がウネウネするシーンはどうするのかな〜と気になってましたがそこは背景の映像との合わせ技で。
山田浅ェ門 桐馬(田淵累生)
僕は兄さんの一部で兄さんは僕の全て、という感じがひしひしと伝わる演技でした。兄さんを尊敬し従う忠実な弟です。最後の方は兄さんと別れてしまったのでずっと項垂れてました。
杠(太田夢莉)
個人的にトップクラスのはまり役です。袴のスリットの部分、肌色のタイツを履いてるとわかっていてもドキドキしますね、つい双眼鏡でガン見してしまいます笑 稽古中にキャストに囲まれながら側転を練習していたらしく、太郎くん曰くキャンプファイヤーのようだったとか🔥
山田浅ェ門 士遠(中村太郎)
太郎くんめっっっちゃ合ってます。安心感のある強くて優しい先生まんまです。素のおちゃめな太郎くんとのギャップがありすぎます笑 ヌルガイと喋る時に目線を合わせていたのは先生なりのギャグ?優しさですかね?
山田浅ェ門 典坐(飯山裕太)
ヌルガイと脱出しようと小舟に乗った先で海洋生物に襲われます。腕に触手をつけたアンサンブルの方達がヌルヌルしながら襲ってくるんですが、早業が自慢のキャラなので凄い殺陣が早いです。…実は生きててヌルガイとゴールインしたりしませんかねえ😭
ヌルガイ(吉浜あずさ)
25歳とは思えない若々しさ。オープニングで階段の8段目?ぐらいから飛んでました。四つん這いでの戦闘など山の民らしいアクションが凄いです。典坐を失った時の叫びが辛すぎて……。
民谷 巌鉄斎(郷本直也)
まだまだ少ししか出ていないんですが付知とのコンビが唯一のギャグシーンなので重宝キャラです笑 この髭と眉毛が似合うの凄いですね。
山田浅ェ門 付知(宮崎 湧)
殺陣経験が殆どない上に二刀流のキャラですが、抜刀や納刀がめちゃくちゃスムーズでびっくりしました。エーステのバクステでちょっと変わった子のイメージがあるので、今回のマッドサイエンティスト気質が似合っています。
山田浅ェ門 仙汰(森 さとる)
あまり原作で抜刀しているシーンが無かった気がします。舞台では浅ェ門が一斉に抜刀するシーンがあるのでギャップが格好良かったです。
メイ(澤田理央・高乘蒼葉)
顔サイドの髪がバラつかないよう固められているのですが、キングダムの政と同じだ〜なんて思ってました笑
原作では力を使うと体が成長しますが舞台では体に植物が巻き付いていきます。タオの説明の「ツヨイツヨイダメ」が原作まんまで超可愛かったです。
天仙(高橋健介)
顔が良い。嗚呼顔が良い。顔が良い。
まさか7人全て演じるとは思いませんでした。しかも男と女に入れ替わる時も声色を変えています。初めて高橋健介すごいって思いました(褒めてます)。
アクションでは殴られても切られても回復する上、攻撃も含めて動きが人一倍難しいですが難なくこなしています。今回実際に役の姿として出るのはリエン・ヂュジン・ムーダンの3人です。
まとめ
アフタートークも沢山あって、出来れば毎回聞きたかった…!色んな相手と戦闘を行うのでどんな感じで稽古が行われているのでしょうね?非常に気になります。
そしてやっぱり加古臨王さんの演出ひじょーーーに好みです。地獄楽後編、または新作を期待しております!